麻を伝えた忌部氏の神社 大麻比古神社

今回、四国香川県の金刀比羅宮の例大祭に雅楽の楽人としての御奉仕で香川県に伺いました

ただ、例大祭の神幸祭の開始時間は、夜21時スタート。楽人集合は、夕刻ということで、

隣の徳島県へ足を延ばしました。私の奉職しております、品川神社は、主祭神様は、

天比理乃咩命(あめのひりのめのみこと)様になります。

天太玉命(天岩戸の神話に登場する神様)の后神様になります。
祈願成就・航海安全の神として、源頼朝公御勧請された神社になります。

この縁もあってなのか、年に1回、二年に1回、千葉県の房総、安房神社様の結婚式をお手伝い

しておりました。安房神社様の主祭神様は、天太玉命様。

千葉県へは、高速のアクアラインを使うと、小一時間で木更津に到着します。

この木更津において、アサヒビール相談役の中條高徳先生の勉強があり、7年程、木更津に通っておりました。

この木更津の勉強会の場所が、かずさアカデミアパークのホテルオークラさんでした、

この『かずさ』は、上総という字から来ております。『総』は、実は『麻』の事。

つまり、私は、品川神社の事、千葉においての、安房(あわ)と総(ふさ)、麻の事

全てが、縁というのか繋がっておりました。

それらの疑問と言うか、縁というか、興味をもって、阿波(あわ)の国に足が向いた

のです。麻の大麻比古神社に行きたかったのです。

大麻比古神社

すごく参拝したかった、徳島県鳴門市大麻町坂東広塚13に御鎮座されておられます。 阿波の国一宮 大麻比古神社

さんになります!! 

御由緒 御祭神は、大麻比古(おおあさひこ)大神

猿田彦(さるたひこ)大神の二柱となります。

神武天皇の御代に天太玉命(大麻比古大神)の子孫で

ある天富命が、勅命により肥沃の地を求めて、全国各地

をめぐり、阿波国に到り麻や楮(こうぞ)を育て、

麻布・木綿を作り、殖産興業の基を築き、当国の国利民福

を進めた。 太祖である天太玉命(大麻比古大神)を阿波国

の守護神としてこの地にお祀りした。

大麻比古神社

大麻比古神社の御社紋は、『麻紋』カッコいいですね。

長い参道を車で走り抜け、赤い橋(お祓い橋)を渡り、いよいよ、神社の駐車場に到着します。

階段を上がり、右手の手水舎で、手を清め、口を清め。

その間、清らかな風が流れてきます。本当に、参拝できて嬉しい!!

手水舎から本殿に向かう階段の上には、大きな楠が、御神木として、大注連縄が廻らされ、

樹齢は、約1000年と説明されていました。胸の高さの周囲は、8.3メートルあるとの

事です。この楠が、ウエルカム!と迎えてくださっているように感じました。

本殿に向かう前に、左手の社務所に

伺い、阿波国一宮大麻比古神社の

木札を頂いました。

木札を持って、お賽銭箱に進み、祈念

しました。

この大麻比古神社に参拝出来た感謝。

また、本殿には、大麻比古大神と、もう一柱、猿田彦大神もお祀りされています。猿田彦大神のご縁は私は、小学校4年生の時からなので、本当に、導かれて、ここまで来たよに感じました。感謝しかありませんでした。

御本殿に参拝の後

本殿の後ろ、摂社参拝、そして

山になっている中に、

祈願の鏡池というところがあります。

本当に、山からの綺麗な水が

流れてきているのだと思います。

鏡の様に水面に池の周りの景色が

映り込みます。

そして、池の端に掛かっている

橋が、めがね橋と呼ばれ、戦時中

捕虜収容所が近くにあり、ドイツの

兵隊さんが作ったものと

されています。

大正8年4月に作られたもの

大麻比古神社の御祭神の大麻比古大神は、天日鷲命の子で、阿波忌部氏の祖とされる。

大麻比古神社の参拝の後は、阿波の忌部のゆかりのある神社を二つ参拝しました。

一つが、岩戸神社

大麻比古神社から南西方向へ

車で1時間程、吉野川沿いに走る。

吉野川のスケールは大きく。川幅が

本当に広く、雄大な水の流れを感じる

川です。

吉野川の指定天然記念物として、

岩戸神社境内には、岩戸の甌穴(おうけつ)があります。

岩戸神社のお社は、本当に老朽化して

おり、無人の神社でした。

横に石柱で、忌部社 岩戸神社と

書いてあり、摂社には、建美神社と

ある。周りは、畑が一面に広がる

ところです。

大麻比古神社神社から、吉野川に沿って、西にすすみ、忌部社の岩戸神社へ

無人の老朽化に唖然としましたが、忌部氏の没落と何か意味があるのだろうと

思います。続いて、忌部神社、さらに南西へ

住所では、徳島県吉野川市山川町忌部山14-8

忌部氏により、沢山の麻を植えられていた場所なのだと想像します。

素晴らしい吉野川があり、水には、困らない良い場所に、忌部(いんべ)神社の祭神である、

天日鷲命【(あめのひわしのみこと)=大麻比古神社の大麻比古大神の父になります。】は、

「麻植(おえ)の神」とも呼ばれ麻や木綿を生産した阿波忌部氏の祖。

徳島には麻を植える麻植(おえ)郡と

呼ばれる地名があります。

徳島だけではなく、全国いたるところ

で農家は畑に麻を植えて衣類を作って

いた。

岩戸神社から車で10分。

山、忌部山を登っていく。

山の中腹にある忌部神社。

御由緒には、天日鷲命、后神言筥女命、天太玉命、后神比理能売命、他

四柱の神々がお祀りされています。

忌部氏、麻、総、阿波、安房、と縁を感じて、徳島県の神社を三社参拝することが出来て

すごく充実しました。

古代の神事は、物部氏が司っていましたが、六世紀頃になると、分業化して

中臣氏と忌部氏が祭祀を司り、物部氏は裁判権と罰則を行う軍事や警察権を

担当するようになる。

物部氏が没落すると中臣氏と勢力あらそいに忌部氏は、破れて中央の表舞台から姿を消したよう

でした。

充実した時間を過ごしました、ありがとうございました。