巫女ブログ 巫女の新人研修 赤巫女デビュー編

巫女の新人研修〜赤巫女デビュー編〜

3月に入り、椿の花も咲き始め、いよいよ春の訪れを感じる頃となりました。

秋から始まった巫女の新人研修もいよいよ佳境を迎え、少しずつ儀式の進行も任されるようになってきています。

杜之宮では、儀式の進行を担う巫女のことを「白巫女」「赤巫女」と呼んでいます。

今回は、そのうちの赤巫女になるための、巫女の新人研修の様子をご紹介します。

赤巫女は、斎主の神主や白巫女とともに神前式の進行に携わり、新郎新婦の大切な結婚式をお手伝いします。

巫女の中では、白巫女が上位の役割。まずは赤巫女として経験を積み、その後、白巫女へと昇格していきます。

赤巫女は、神前式における細かな所作や作法に加え、巫女舞も覚える必要があり、巫女の役割の中でも特に学ぶことが多い立場かもしれません。

それでは、赤巫女になるための、巫女の新人研修の様子を一通りご紹介します。

① 千早の着用練習

まずは、千早(ちはや)の着用方法を学びます。

千早とは、神事や巫女舞の際に巫女が身につける正式な装束のこと。研修の際も、本番と同じ正装で行います。

千早の紐の結び方は少し独特で、最初は戸惑う巫女も少なくありません。巫女の新人研修や実務を重ねながら、少しずつ慣れていきます。

② 入退場時の作法

次に、式次第に沿って入退場の作法を学びます。

白巫女と赤巫女は、新郎新婦の入退場をサポートし、新郎新婦を先導しながら参道を進みます。

参道を歩く際にもいくつかの作法があります。

中央の道は神様の通り道で「正中(せいちゅう)」と呼ばれるため、巫女はそこを避けて歩きます。さらに、正中から遠い方の足から歩き出すなど、細かな所作も決まっています。

どれも神様への敬意を表すための大切な作法。細かい点までしっかりと身に付けていきます。

③ 三献の儀

神前式の中でも特に重要な儀式が、三献の儀(さんこんのぎ)です。

新郎新婦が御神酒を交互に三回ずつ飲み交わし、夫婦の契りを結ぶ大切な儀式です。

盃は小・中・大の三つが重なっており、

小の盃:新郎 → 新婦

中の盃:新婦 → 新郎

大の盃:新郎 → 新婦

という順番で進めていきます。

この盃を渡すのが赤巫女の役割。順番を間違えることはできないため、文字通り頭に叩き込むようにして覚えていきます。

三献の儀については、巫女ブログ 神前式式次第説明版 三献の儀でも詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください。

④ 指輪交換

指輪交換も、赤巫女が大切な役割を担います。

椿のリングピローを乗せた高坏(たかつき)を、新郎新婦の前へお運びします。

高坏にも正しい持ち方があり、持ったときの姿が美しくなるよう、先輩巫女に教わりながら練習を重ねていきます。

⑤ 親族固めの儀

神前式では、両家のご親族が御神酒を飲み交わし、新たな家族としての絆を結ぶ親族固めの儀が行われます。

赤巫女は、新婦側のご家族と新郎の盃に、加え銚子(くわえちょうし)という酒器を使って御神酒を注ぎます。

加え銚子の持ち方や注ぎ方、そして白巫女との息を合わせた動きも大切なポイントです。

⑥ 巫女舞の練習

儀式の中で巫女の大切な役割のひとつが、巫女舞です。

杜乃宮の巫女舞は、二人で舞う「二人舞」。

新郎新婦おふたりの門出を祝い、そして両家の末永い繁栄を願って舞われます。

鈴や椿の採り物(神事で使用する道具)の持ち方、入場の仕方から始まり、振り付けを一つひとつ学んでいきます。

振り付け自体はシンプルですが、だからこそ気持ちを込めて美しく舞うことが大切です。

杜乃宮の巫女舞については、巫女ブログ 神前式式次第説明版 椿山の舞でも詳しくご紹介しています。

以上が、赤巫女の主な研修内容です。

実際の巫女の新人研修では、ここでご紹介した以上に丁寧に指導が行われています。

赤巫女研修を終え、神主によるテストに合格すると、いよいよ赤巫女としてデビュー。

大切な儀式を任されることもあり、皆少し緊張しながら本番に臨みます。

赤巫女として経験を重ねると、次は上位の巫女である白巫女の研修へと進んでいきます。

赤巫女になると、どの巫女も少し大人びた表情へと変わっていきます。

そんな成長を眩しく感じながら、今日も新郎新婦の幸せな門出をお手伝いしています。

次回は、いよいよこの巫女の新人研修レポートも最終回。研修のゴールとなる白巫女デビューの様子もレポートしていきます。