巫女ブログ 神前式式次第説明版 三献の儀
今日は、神前式の式次第の中でも大変
大切な、三献の儀について、書きます。
神前式において、この三献の儀が、
新郎新婦様の行う所作の中で
メインの神事で無いか?と
巫女の私は、考えてしまうからです。
だから、緊張してしまいます。

三三九度 (三献の儀)とは新郎新婦が
交互に3回ずつ、
御神前にお供えし,
神様の霊の宿った御神酒(おみき)を
飲み交わして夫婦の契りを交わして頂く儀式です。
杜乃宮ではこれを三献の儀と称されています。
盃は、一盃(小)・二盃(中)・三盃(大)と重なっていて
それぞれに意味が込められています。
小の盃は「過去」、二人が生まれて来て、今日迄
中の盃は「現在」、二人が神前式を行う、今日
そして大の盃は「未来」。二人が今日から始まる未来
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その三つの盃を交わすことで
おふたりの時間をひとつに結び、
これからの歩みを誓う大切な儀式です。
その仲介として、
杜乃宮では赤巫女が盃をおふたりに手渡しします。
ご両家の「過去・現在・未来」を結ぶ橋渡し
となるお役目をいただけることは光栄で、
誇らしく思いながら儀式に臨んでいます。

実はこの儀は毎回少し緊張してしまいます。
三献の儀はおふたりにとって一生に一度の大切な時間です。
失礼のないように、でも心を込めて丁寧にと、
そんな思いで盃を手渡しています。
ときには緊張していらっしゃる新郎新婦の表情が、
三度目の盃を交わす頃にはふっと和らいでいくのを感じることもあり、
こちらまでほっとする瞬間です。
「誠におめでとうございます!」と
その場で直接言葉にすることはありませんが、
心の中で精一杯のお祝いの気持ちを込めて常に三献の儀を執り行っております。